◎即購入◎

テーマ「おむころり〜時を繋ぐもの達」



これは昭和56年4月
オチヨと猫達の物語…

『おむころり』
地元の皆に愛され続けている老舗だ
そこの4代目オチヨ は幼い頃
たまに貰える小遣いを握りしめ
目に入る猫達へのご飯にあてていました
己の欲など考えもしない
愛に溢れた優しい子でした

オチヨが4代目になってから間もなく
流行り病で街は活気を失い
このままでは己が食べてゆく事も
ままならぬ状況となったオチヨは
苦渋の決断をする

「 母ちゃん 明日で閉店するね
お店… 守れんでごめんね…」

オチヨの視界はみるみる歪み
やがて眠りにおちてゆくのでした…


次の日
開店準備の為、外に出たオチヨの目に
信じられない景色がありました
『おむころりん』開店を
まだか、まだかと待ちわびている人の列でした
口をポカン と 、立ち止まるオチヨの足に
一匹…いや何匹もの猫達がすり寄ってきました
「ニャー、ニャーニャー」と一斉に猫達は
鳴き始めました。
そんな愛らしい猫達に誘われるかのように
人々が集まってきます

「 お前達は、もしかして… 」


そう、オチヨが幼き頃 ご飯をあげていた
当時 まだ産まれて間も無い
人間が身勝手に放棄した子猫達でした
あの時オチヨが世話をしていなければ
猫達は今を生きていなかったでしょう


「 お前達が連れてきてくれたんだね… 」

「 ありがとう… 」


この日からオチヨのお店は活気を取り戻し
「猫が集うおむすび屋さん」と噂が広がり
行列のできる人気店となった


それから時代は流れ、令和6年4月

その後、猫達はというと
次々と幸せな命を増やし続け
オチヨが亡くなった今も
猫達はお店を守り続けている。

ー[完]ー

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〜使用画材〜

︎︎◌上質水彩紙
(ハガキサイズ〜色紙へ貼付)
(ミリペン、コピック、ホワイト)

温かい物語なので全体的に温暖色に
仕上げています✧︎



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